この国の法律や司法は善良な一般市民を守ってはくれません。 裁判員制度が始まります。何もやっていないのに罪に問われる人を一人でも多く救ってください。

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 富山県で起きた冤罪(えんざい)事件は、無実の市民が犯罪者に仕立て上げられる危険性があることを、あらためて示した。

 タクシー運転手をしていた氷見市の柳原浩さん(40)は二〇〇二年に起きた二件の強姦(ごうかん)事件などの被告として有罪判決を受け、約二年一カ月間服役した。その後、真犯人が判明し、再審判決公判で富山地裁高岡支部は、柳原さんに無罪を言い渡した。

 名誉は回復されたが、服役した時間は元に戻らない。警察と検察は捜査、起訴の在り方を十分に反省し、過ちを繰り返さないようにしてもらいたい。


 柳原さんは「なぜ、(捜査員が)僕のところに最初に来たのか、全然明らかになっていない。無罪判決をもらっても真実が闇に葬られたままではうれしくない」と述べた。怒るのは当然だ。

 再審で、弁護側はずさんな捜査の実態を追及するために、当時の取調官の証人尋問を申請した。

 しかし、裁判所は「必要性がない」として却下した。判決では警察などの柳原さんに対する取り調べや、実刑を言い渡した原審の審理には言及しなかった。

 柳原さんの父親は、無罪を知ることなく亡くなった。真実を見抜けず柳原さんを有罪にしたのは、裁判所にとって取り返しのつかない失態である。

 再審では、なぜ、こんな冤罪事件が起きたのか、検証する必要があったはずだ。

 事件当時、氷見署は似顔絵などをもとに捜査し、柳原さんを事情聴取した。柳原さんは「身に覚えがない」と二日間、容疑を否認した末に自白に追い込まれ、逮捕された。

 虚偽の自白をした理由を「取調官から『母親の写真にやっていないと言えるのか』と何度も言われ、もうだめだと思った」と述べている。

 氷見署の取調官は、柳原さんの右手首をつかんで、入ったことのない被害者の部屋の見取り図を描かせたという。これでは証拠のでっち上げではないか。

 警察は、現場に残っていた足跡が柳原さんのものと一致しないことを認識しながら逮捕した。電話の通話記録からアリバイが成立する可能性があることも見落としていたというから、お粗末きわまりない。

 別の事件で逮捕された大津英一被告=強姦致傷罪などで公判中=が昨年十一月、柳原さんが容疑者とされた二件の犯行を自供したため、ようやく冤罪であることが発覚した。

 冤罪を防げなかった刑事裁判の在り方に大きな問題を突きつけた。

 捜査当局や法曹界は早急に、再発防止策を講じなければならない。

 今年二月には、〇三年の鹿児島県議選をめぐる公選法違反(買収)事件で鹿児島地裁が被告十二人全員に無罪を言い渡した。自白調書の任意性や信用性が最大の争点だったが、判決では、検察側が主張した事件の存在そのものを事実上否定した。

 密室で捜査官に追い詰められ、虚偽の自白を強いられることが、冤罪につながっている。

 自白偏重の捜査を防ぐため、日弁連は、取り調べの全過程を録画・録音する全面的な可視化制度の導入の必要性を訴えている。

 市民が裁判に参加する裁判員制度の導入を控え、可視化など刑事手続きの在り方を検討する法曹三者の協議会に警察庁もオブザーバーとして参加することになった。

 冤罪を防ぐためには、可視化も含めて、あらゆる方策を検討する必要がある。
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