この国の法律や司法は善良な一般市民を守ってはくれません。 裁判員制度が始まります。何もやっていないのに罪に問われる人を一人でも多く救ってください。

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【法廷から】10年後の誘惑に揺れた心…
 「ダメ。ゼッタイ-」。このメッセージが入ったポスターを、誰もが一度は目にしたことがあるだろう。5日、東京地裁で開かれた約80人の刑事裁判のうち、覚せい剤取締法違反の罪に問われた被告は実に12人。薬物問題は、強烈なメッセージだけでは解決できないようだ。

 この日傍聴したのは、覚せい剤取締法違反の罪に夫婦で問われた男性被告(47)と女性被告(42)の初公判。起訴状によると、夫婦は今年10月、自家用車を運転中、警察官から職務質問を受けた際、覚醒(かくせい)剤0・36グラムを持っていた。覚醒剤は夫のもので、封筒に入れ、車に保管していたが、発覚を恐れ、妻に「まずいものだから」と渡して下着の中に隠させた。

 夫は「女性の体までは調べないだろう」と考えていたが、妻は、警察署での取り調べの最中にそれを任意提出した。夫は、約10年前にも覚醒剤を使い、実刑判決を受けていた。

 夫婦は罪状認否で全面的に起訴事実を認めたが、被告人質問で夫は、検察側と裁判官の「使用はしていませんか?」という再三の問いに、前を向いて「一切使っていません」とハッキリ答えた。妻は隠蔽(いんぺい)の理由を「とっさのことだったので『違法なもの』という感じはしたが、すぐに覚醒剤だとは分からなかった」と供述した。

 入手場所について、夫は「会社の机の下の灰皿に入っていた。前任者のものだと思う」と答えた。この日証言台に立った夫の上司は、この前任者について「覚醒剤で捕まったと聞いています。机は掃除せず、使い回しにしていました」とした。

 「なぜ、見つけたときに警察に届け出なかったのかですか?」

 夫は検察官からこう聞かれると、「何となくもったいない気がして。買えば高いものだし、そのまま捨てるのは惜しいような気がして、ずるずる持ったままに…」と、急に口ごもった。

 「そのうち使う気があったのですね?」

 間髪を入れずに裁判官が詰め寄った。夫は「使ってはいけないという気持ちがあったし、具体的にいついつ使おうという気持ちはなかった」と、あいまいな答え方をした。

 「出所してからの約10年間で、覚醒剤を使いたいという気持ちは起きませんでしたか?」

 さらに検察官に問われた夫は、「起きないといったらうそになります…」と述べた。

 裁判は即日結審し、夫には懲役1年6月執行猶予4年、妻には1年4月執行猶予3年の有罪判決が言い渡された。裁判官は「10年経ってここまでこれたのは大きい。もう一度社会の中で立ち直るきっかけを与えてもいいのではないか」と、執行猶予をつけた理由を述べた。

 判決を聞いて、隣にいる妻を涙を流しながら見つめていた夫だったが、裁判官から「これからは大丈夫ですか?」と聞かれ、「大丈夫です。今回のことで逆に自信を持ちました。(覚醒剤を)持っていても使わなかったことが自信になっています」と胸を張って答えていた。

 「覚醒剤で捕まる人が少なくなれば、どれだけ公判の数が減るんだろう」-。先輩記者のつぶやきが、心に寂しく響いた。
   (西尾美穂子)
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